税制改正大綱 一人オーナー課税廃止
名古屋税理士会千種支部の税理士、日高正樹です。
昨晩から、ようやく発表された平成22年度税制改正大綱を読み込んでいました。延期に次ぐ延期で、年末調整時期の真っ只中に発表されるという、嫌がらせのような(笑)タイミングですが、なんとか一通り読み終えることができました。
一時期、今年は廃止されないのではないか、と言われていた「特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度」ですが、昨日の午前中に「やっぱり廃止らしい」という情報が入ったりしていました。
で、フタを開けてみるとこんな感じでした。
(4)特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度
特殊支配同族会社(いわゆる一人オーナー会社)については、現在、業務主宰役員(一人オーナー)の役員給与の一部を損金不算入とする制度が設けられています。この制度は、特殊支配同族会社の業務主宰役員は自ら給与を決めることで税負担の調整を図ることが可能であるという点を踏まえ、そうした役員給与が法人段階で損金算入され、個人段階でも給与所得控除の対象となる「二重控除」の問題に対処するために設けられたものです。しかし、この制度については、二重控除を是正する手法として適当かといった批判があります。
このため、本制度は平成22年度税制改正で廃止します。その上で、給与所得控除を含めた所得税のあり方について議論をしていく中で、個人事業主との課税の不均衡を是正し、「二重控除」の問題を解消するための抜本的措置を平成23年度税制改正で講じることとします。
いったん廃止することは間違いないようです。
これは非常にいいニュースだと思うのですが、その下の「個人事業主との課税の不均衡を是正し、「二重控除」の問題を解消するための抜本的措置を平成23年度税制改正で講じる」というのが、非常に気になりますね。
一年間は廃止するけど、また来年度の税制改正では、「抜本的措置」を講じるようにします、と書かれているわけです。一体、この「抜本的措置」というものがどのようなものなのかは、まだ検討もつきません。
これは、来年度の税制改正の最重要チェック項目の一つになるでしょうね。来年も大綱の発表を待ちわびる日が来るのは間違いないようです。
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